盈進学園同窓会は、明治38年5月25日、生徒による自治的な教育活動を目的に、生徒が一致団結して「自成会」を創立したのが始まりである。当初は、もっぱら自主的に弁論習練に励んでいた。やがて本格的な演説会を開催するようになり、卒業生が応援にかけつけ、積極的に参加するようになったため、あたかも「同窓会」と見まがう活動へと発展してきた。同窓会として正式に組織されたのは、昭和6年のことである。
大正時代から昭和20年までの同窓会活動の著名なものは、機関誌である『校友会誌』、『自成会誌』の発行。会員名簿の発行。会を挙げて協力した寺町から三吉町校地移転時の寄付募金活動などである。この時代の特徴は、同窓会と学園が密接不離の関係にあり、同窓生が何事によらず学園を支援し続けたことである。
不幸な大戦が終わって昭和26年に戦後第1回の会員名簿を発行し、組織的な同窓会活動を再開した。昭和30年代からは、組織的活動充実のための諸会議の開催、一時的ではあるが会の自立に向けた会費徴収が行われた。昭和39年に戦後2回目の名簿発行。戦中、戦後と中断した機関誌も昭和42年に創刊号を発行した。学校の講堂で総会も毎年開催された。
星移り昭和61年、新機軸が打ち出され学園内に念願の同窓会事務局が設置された。この頃、現在続く諸活動の原形が形成された。年会費の徴収、ホテルでの総会開催、ゴルフ大会、機関紙の発行が始まった。それ以来20年、学園の支援、会員の協力によって活動が安定期を迎えている。
平成3年には、東京、近畿、広島支部の会員各位の協力をいただいて、支部活動の活性化が実現した。
現在の年間行事は、会報の発行、支部総会への出席、ゴルフ大会、総会、入会式の開催である。特に毎年11月に開いている総会は、盛大さにおいて近隣の学校にその例を見ない。盈進学園同窓会のシンボル的な存在ともなっている。
平成16年は学園創立百周年の記念すべき年に当たり、本会から記念事業資金として1千万円を学園へ寄贈した。また、創立百周年を記念して会員名簿の発行と、同窓会美術展を開催した。
しかし、その反面、若年層の参加者が少ないことや、組織の硬直化という問題を内蔵している。執行部では、若い会員のみなさんの諸行事への出席を渇望している。ご協力をお願いしたい。
現在の正会員数 29,157名(令和3年10月1日現在)